今は今年度初のレポートに取り組んでいて、
「幼稚園や保育所の意義」
みたいなことを日々考えています。
そんな毎日で、
幼稚園と保育所の先生達の仕事が
専門性が高く
かつ
人の命を預かってるわりに
地位が低くて、給与も低い
のかってことが理解できます。
子育てしてる人や子どもとよく遊ぶ人は
よくわかると思いますが、
子どもと過ごすって本当にエネルギーのいる仕事です。
0歳児は昼夜を問わない泣きに体力消耗、
動き出せば家中の危険とおぼしきものの撤去。
思った通りに家事やお出かけの準備をが進まない、
というストレスと戦い。
2、3歳になればごっこ遊びにひたすらつき合い、
何するのも「イヤ!!」という理性ゼロの相手に閉口。
そんな子どもが相手で、
さらに彼らの成長について見通しを持ち、
遊びの中で教え導くテクニック。
しかも
テキストには
人格形成の土台になる時期
と書かれていて、
その重要性の高さとは計り知れません!!
ただ子どもと遊べばいい、という仕事ではありません。
子どもの意味不明な遊びに意味を持たせ、
その子の発達の度合いを測り、
次に何を示すと、
その子の中でさらに興味関心が広がるか、
どういう発達が期待できるか。
これを常に念頭に置きながら、
子どもと一緒に遊んで、事故防止に努める。
これを何人もの子ども相手に行う先生たちは、
神業としか言いようがありません。
さらに現在は、園に通う子ども以外にも、
自宅で育児をしている家庭の支援の役割も課されています。
保育所のランチ会に参加したり、
先生のお話を聞きに行ったりした、
という話をたくさん聞いていたので、
子育て世帯がいかに専門知識を欲しているかがわかります。
正直、児童学を学ぶことで育児に関するテクが身につくと思っていましたが、そんなことはありませんでした。
大学の授業なので、ノウハウ的なものはなく、あくまで理論でした。
この理論をもとに、
実践の場にでて、日々子どもの発達を理解しようとしている先生方は、まさにプロフェッショナルです。
医者、弁護士並みに専門知の集積で、
人様の命を預かる職業ということをもっと地位や給料に反映させるべきです。
保育士が足りないからって、
退職した小学校の先生でいいじゃん、
とは少し乱暴すぎるよなぁ、と今さらながら感じます。
ちなみに、スウェーデンにおいても、就学前学校の先生になりたい、と話すと、ほぼ100%の人から「給料安いよ」と言われます。
そして人材不足だそうです。
教育、福祉分野の職業はどこの国でも状況は似たりよったりのようです。
お金は無限ではないけれど、
「人」に関する分野に、もっとお金が回れば、
日本人の幸福度も上がると思うのですが……